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E-mail:daihyo1@ikebukuro-ebisunosato.or.jp

理事長あいさつ

「なぜ街の歯医者が老健を始めるの?」

多くの方に聞かれてきました。

ただ漠然と「介護老人保健施設を開設してみようかな」と考え始めた平成13年ころより、いろいろな方に相談するたびに、協力いただくたびに、「ところで、、、なんで街の開業歯科医が老健なんか始めるの?先生のところは患者さんもいっぱいの様だし、開業医で十分じゃないの?」と本当によく言われました。

「やりたいこと、夢」は本当はあるけど、それらの方々がおっしゃるように、経験も知識も人脈も無い街の歯医者ができる訳がないから、「想うだけ」で実現しないものと思っておりました。

他の欧米諸国に比べ、かつて類の無いスピードで超高齢化社会を迎えつつある日本において摂食、嚥下障害への対応は、認知症への対応と並んでとくに重要な問題です。ADLの低下した高齢者であっても、食事は最後まで残存する機能であり、経口摂取を続けるためには歯科的な治療のみならず、誤嚥の予防と口腔ケアは不可欠です。このことは、開業医になった20年前から地域の居宅や施設に歯科医師として関わりを持つようになってから、いろいろな場面で体験してまいりました。

ただ、介護士さんなどの現場の方々は、理解はいただけているけど忙しすぎて「口まで手が回らない」が現実のようでした。

「口からおいしく食べることをお手伝いする」ことだけで、その方のQOLがどれだけ上がるか、生きる希望や楽しみが湧いて来るか、しいては病気の予防にも繋がり、結果として医療費まで安く済む。

そんな症例に遭遇するたびに、「摂食、嚥下機能の回復」に特徴をもった施設があればと思うようになりました。「食べれれば元気になるのに!食べれれば楽しいのに!」

そして多くの方の理解と協力を得て、「口からおいしく食べることを支援する」を施設理念として掲げ、平成16年4月に豊島区池袋に介護老人保健施設を開設し4年が過ました。

我々はこの施設の4年間で、歯科治療を含めた口腔内の改善、摂食、嚥下リハを積極的に行うことにより、全身的な改善が見られた多くのケースを経験してまいりました。

合っていない入れ歯で工夫して食べるより、少し歯科が介入するだけで一時間以上食事にかかっていた時間が半分以下になり、しかもおいしく食べられる。食器やスプーンを工夫して、食べる姿勢を整えるだけで、自分で食べれるようになる。胃ロウの方でも、嚥下内視鏡で検査をして機能が残っている方はリハビリをして口から食べれるようになる。こうして食べれるようになると認知症まで改善してくる。こんな不思議なことがたくさん起こりえるのです。

超高齢化社会を迎えるわが国において、摂食、嚥下障害はますます増えることは予想に難しくありませんが、それに専門的に関わるところは無いか、あっても非常に少ないといえます。摂食、嚥下障害に対しては、医師、言語聴覚士、看護師、介護士、栄養士、等と協同して、歯科が上手く機能することによって、効率的で質の高いアプローチができるものと考えております。

そんな特徴ある施設を目指してこれからも頑張って行きたいと考えております。

医療法人社団 日成会 理事長 平井基之

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